今週のアーチスト~マイルス・デイヴィス

小西さんの投稿

マイルス・デイヴィス

1926年に生まれ91年に亡くなったジャズ・トランペッターのマイルス・デイヴィス。ジャズ界のスーパー・スターです。ジャズ史の流れであるクール~ハード・バップ~モード~エレクトリック・ジャズといった変遷と、マイルスの歩んだキャリアがピタリ一致する、まさにジャズ界のフロントランナーです。歯科医の息子という比較的恵まれた環境で育った彼は、小柄で運動は苦手でしたが、鋭敏で自尊心が高く、ことあるごとに白人社会と衝突しながら、ジャズという手段を用いてアフリカン・アメリカンの創造性の豊かさを示しました。またファッションもおしゃれでしたし、新しい物にもいろいろ興味を持ち、オレ流の生き方を貫きました。それがとてもクールでしたし、刺激的な言動も多々ありました。音楽的にもアーチストとしての態度の部分でも、ジャズの世界がマイルスを中心に回っていたことは疑いがありません。特に60年代後半に隆盛していたポップ・ミュージックを横目にエレクトリック路線に飛び込むと、その派手さやとがり具合はより鮮明にアピールされ、マイルスはロック・ファンからも注目を浴び始めました。それから一気にジャズ界は彼を追って、エレクトリック・ジャズに傾いていったのです。マイルスは無理がたたったのか、健康上の理由もあって76年に隠匿。復帰後先鋭的な部分は影をひそめましたが、遺作となった『ドゥー・バップ』はヒップ・ホップに挑戦したアルバムでした。

今日おかけします「マイルストーンズ」は、従来の複雑なコード進行から、アドリブをより自由に解放したスタイルのジャズ、いわゆるモード手法の記念的作品です。曲の題名も「マイルスの音」と「一里塚」にひっかけており、心憎いしゃれとなっています。テーマからキャンノンボール・アダレイのアルト・ソロを先発に、マイルス、ジョン・コルトレーンの力強い演奏が続く1958年の名作です。

 

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